TOP >  地震予知ニュース

地震予知の科学 [編]日本地震学会地震予知検討委員会

■進歩した予知、あとは建物の耐震性と行政の対応…

http://book.asahi.com/topics/TKY200806020105.html

 いったい、どこまで増えるのだろう。伝えられる中国・四川大地震の被害者数を見ていて思う。夏に向かって、伝染病など2次3次の被害拡大が心配だ。私が中国共産党の幹部なら、北京オリンピックは中止にするのだが……。

 大地震が起きるたびに話題になるのが地震予知である。地震雲が発生したとか、動物が異常行動を起こしたとか。そして、科学的な予知など不可能ではないか、という話になる。

 日本地震学会地震予知検討委員会編『地震予知の科学』は、日本の地震予知の最前線を解説した本である。編者の名がものものしいし、東大出版会から出ているので難解そうだと思われるかもしれない。だが内容はいたって平易だ。典型的文系人間の私でも七割ぐらい理解できた(と思う)。

 結論から言うと、この10年で地震予知はかなり進歩した。「地震予知など国家予算のむだづかい」などとしたり顔する人は、10年以上前の知識で言っている。その進歩は天気予報と同じだ。最近の天気予報はよく当たる。

 大規模な地震については予知が可能になった。ただし、「×月×日×時に震度×の地震がある」とまではいかないけれども。

 予知が可能になったのは、地震のメカニズムがはっきりして、観測の精度も上がったからだ。地震とは、地下で断層がずれることである。日本列島の場合、海底のプレートが海溝から地球の内部に沈み込んでいる。このときすんなりスライドせずに貼り付いたところがあると、そこがベリッと剥がれるときに地震が起きる。沈み込み具合、貼り付き具合、剥がれ具合が観察できれば、地震予知は可能なのである。

 進歩の原動力は2つ。阪神・淡路大震災をきっかけにした観測網の整備と、コンピュータの高性能化である。断層の変化と影響についてかなり細かなシミュレーションができるようになった。

 もっとも、予知さえできればいいというものではない。建物等の耐震性や行政の対応が重要だ。

関連エントリー

地震予知の科学 [編]日本地震学会地震予知検討委員会   地震予知   MoPiX特別インタビュー 史上最強の予言者ジュセリーノに聞く!神の助言を元に警告し続けるジュセリーノが目指す世界とは?   社説:大地震から25年 被災体験を共有したい   「潮汐力」が影響 県西部の微小地震 気象庁   大学生が地震のデマ広める「面白半分でやった」   社説:四川大地震 ミャンマーの救援も急げ   地震予知のため?ペットの売れ行きが増大   中国・四川大地震:地震波、地球を2周 浅い震源、長い周期弱まらず--気象庁観測   「長周期地震動」を観測 北京など揺れの原因か   四川省の地震波、地球表面を2周…気象庁が観測   四川大地震の「長周期地震動」、日本でも観測   中国・四川大地震:消えぬ「心の余震」 PTSD、子どものケア課題   四川大地震:小中学校の授業が再び中止…余震警戒   四川大地震、余震情報に募る不安   「死んだ断層」揺れた 主な活動は恐竜時代 四川大地震   「全国瞬時警報システム」導入へ 上伊那地方自治体   「震災時の役割」討議 19年度防衛医学セミナー 石原都知事も講演   地震”天気図“で予測  大防災研、観測システム開発進む   東海地震判定会、新会長に阿部氏・12年ぶり交代   【科学】北海道・有珠山噴火から8年 「予知火山」の象徴   地震判定会、会長に阿部氏・「予知に全力傾けたい」   温泉転じて地震予知に 掘削井戸に計測機器へ設置へ 熊谷   地震・火山噴火予知を統合=観測研究体制の強化求める-文科省   災害情報瞬時に 飯島町が警報システム導入   全国瞬時警報システム導入   「地震屋さんたち」机上の対策は役に立つの?   科学の国際貢献に障害   大地震をカエルが予知?=数十万匹が大移動-中国四川省   軽井沢測候所の新所長・佐藤基和さん /長野   規模、阪神の20~30倍 過去にも多発