あいち防災リーダー会いちのみや支部長・矢野和宏さん /愛知
ミャンマーのサイクロン「ナルギス」や中国の四川大地震で大きな被害が出た。日本では東海地震などの発生が予測される。大勢の人の命を一瞬にして奪うさまざまな災害への備えが急務だ。「自分の身は自分で守る」を信条に、ボランティアで防災対策を訴えている一宮市の「あいち防災リーダー会いちのみや支部長」、矢野和宏さん(45)に聞いた。【井上章】
http://mainichi.jp/area/aichi/hito/news/20080526ddlk23070073000c.html
◇自分の身は自分で守る 災害へ市民の意識高めること必要
--防災活動はいつから始めたのですか。
阪神大震災で親類が被災しました。多くの建物が倒壊し、まるで戦争でも起こったような惨状を目の当たりにしました。00年9月の東海豪雨では大学時代の友人の家が水につかり、後かたづけを手伝いに行きました。そのころから、各地の被災地へボランティアとして支援に出掛けるようになり、備えの必要性を痛感しました。
--活動している防災グループや消防団について教えてください。
「あいち防災リーダー会」は、県が開催した「防災カレッジ」のメンバーが参加し、会員約700人が防災について啓発活動を続けています。4月に副団長に就任した一宮市消防団は30分団、団員607人で、日ごろから訓練を繰り返しており、火災発生時には消防署員とともに消火活動にあたっています。
--今、必要な防災対策は何でしょうか。
何といっても災害に対する市民の意識を高めることです。中国などの大災害が連日報道されても、「自分だけは大丈夫」と考える人がまだまだ多い。人は、天気予報で雨と聞けば傘を持って出掛けますが、地震や火事についての備えはなかなか行動に移せないのが実情です。私は団員に「自分だけは必ず生き残れ」と言っています。自分が生き残れば家族や近所の人を救うことも、ボランティアに参加することもできる。自分を守れない人が、他人を救うことはできないからです。
--例えば地震に対し、どんな備えをしていますか。
7年前に家を建てた際、地盤を十分に強化してもらいました。家具の下敷きで亡くなるケースが多いので、寝室に大きな家具を置かないよう納戸を造りました。水や米など非常食の備蓄もしています。来月はうちの会社の敷地内に防災井戸を掘る予定です。やってみればそんなに難しいことではないので、みなさんもぜひ実践してください。
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■人物略歴
◇やの・かずひろ
一宮市出身。大学卒業後、大阪で就職したが、ものづくりへの思いが断ち切れず、古里へ帰って機械部品製造会社を起業した。13年前、友人に勧められて消防団に入り、今年4月から市消防団副団長を務めている。
毎日新聞 2008年5月26日 地方版