中国・四川大地震:地震波、地球を2周 浅い震源、長い周期弱まらず--気象庁観測
◇気象庁、長野で観測
中国・四川大地震の揺れが日本の地下を通過して地球を2周していたことが気象庁精密地震観測室(長野市)の観測で分かった。マグニチュード(M)7.8の巨大地震が深さ約10キロという浅い地点で起きた影響の強さを示している。
http://mainichi.jp/select/world/news/20080516ddm003030123000c.html
同観測室の三上直也室長によると、地震は日本時間の12日午後3時28分に発生。観測室敷地内の地下約40メートルに設置された広帯域地震計が約13分後、揺れの間隔(周期)が約2分という長い地震波をとらえた。その後、同6時10分、同8時40分と約2時間半間隔で2度地震波を観測した。
周期の長い地震波はエネルギーが弱まりにくい。同じ地震波が地球表面をあまり弱まらずに回ったとみられる。03年9月の北海道十勝沖地震(M8.0)でも地震波が地球を2周した。
観測室の地震計はこれより前に、地球内部を伝わる通常の地震波もとらえた。発生から約3分後に初期微動(P波)、約10分後に主要動(S波)を観測した。いずれも人が感じる大きさではなかった。
一方、地震直後には、震源から1500キロ以上離れた北京や上海などでも震度2程度の揺れがあったと、米地質調査所はインターネット調査から推定している。
岩田知孝・京都大防災研究所教授(強震動地震学)によると、これらの揺れは、周期1~数秒のやや長めの地震波が中国大陸の地殻(深さ0~約35キロ)内で上下に反射を繰り返しながら伝わったと考えられるという。岩田教授は「同じ厚さの地殻が水平に広がる中国大陸の特徴だろう」と話している。【関東晋慈】
毎日新聞 2008年5月16日 東京朝刊