東南海・南海地震の津波危険区域、被害イメージ不十分
東南海・南海地震発生時に津波被害が予想される三重、和歌山、徳島、高知の4県による防災連携協議会が、危険区域の住民を対象に実施したアンケートで、県内の対象者の半数以上は津波被害の恐ろしさを具体的にイメージできていないことが分かった。被害のイメージは住民一人ひとりの避難行動に影響するだけに、県は今後、よりきめ細かい啓発活動に力を入れていく方針だ。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/mie/news/20080425-OYT8T00135.htm
アンケートは昨年11~12月、4県の沿岸市町村の津波危険区域に住む人から選挙人名簿を基に選んだ計8000人を対象に実施。三重県では尾鷲市、大紀町など19市町の2000人中1070人が回答した。
まず、この30年間で40~50%の確率で起きると言われている東南海・南海地震への関心について尋ねた設問では、8割が「非常にある」または「ある」と回答。4割近くが「明日起きても不思議ではない」と答えるなど、関心自体は高くなっている。
しかし、津波に対する恐怖感については「ピンとこない」と感じている人が半数近くに達した。自分が津波危険地区に住んでいると正しく理解している人も、6割を下回った。また、「津波で多くの家が流される」被害を想定している人は約15%にとどまったほか、揺れの後にどれくらいで津波が到達するかや、波の高さがどれくらいになるかは、2割前後の人が「全く予想がつかない」と回答している。
津波危険地区では、大きな揺れが来たらすぐ避難するのが原則。だが、「すぐ避難すると思う」は2割にとどまり、「すぐには避難しないと思う」が7割近くに上った。すぐ避難する理由も、8割近くが「余震で家が倒壊する危険」を挙げた。
県地震対策室は、地震の防災対策には居住地域や自宅、家族が受ける被害を具体的にイメージし、それに基づいた実戦的な避難訓練を繰り返す必要があると指摘。「高い関心が適切な避難行動につながるよう、地区ごとの津波の高さや到達時間、被害予測などを、よりきめ細かく周知し、啓発に取り組みたい」と話している。
(2008年4月25日 読売新聞)