「震災時の役割」討議 19年度防衛医学セミナー 石原都知事も講演
防衛医学セミナーで震災時の自衛隊への期待について講演する石原都知事(2月5日、防衛省で)
http://www.asagumo-news.com/news/200802/080207/08020707.html
防衛省・自衛隊医療関係者による平成19年度防衛医学セミナーと第53回防衛衛生学会(セミナー長兼学会長・後藤達彦衛生学校長)が2月5、6の両日、東京・市ヶ谷の防衛省と三宿地区で開かれた。
防衛医学セミナーは国民の視点に立った自衛隊医療のあり方についての意識醸成、防衛医学・防衛衛生の質の向上を目的に毎年開かれているもので、今回は防衛省講堂で5日、「首都直下地震対処における国・地方・民間の取り組みと自衛隊衛生の役割について」を統一テーマに、石原慎太郎東京都知事の講演やシンポジウムが行われ、江渡副大臣、増田事務次官、斎藤統幕長ら防衛省・自衛隊幹部を含む約900人が参加・聴講した。
午前10時に開会。冒頭、江渡副大臣があいさつに立ち、「阪神淡路大震災以降、自衛隊の医療・防疫など災害派遣活動に対する国民の期待は大きくなり、それらを通じて自衛隊への理解も深まっている。首都直下地震対処について(講師、パネリスト)それぞれの立場から取り組み状況の紹介と自衛隊衛生の役割について提言・討議をいただき、相互理解を十分深めて医療体制の確立に努めていただきたい」と要望した。
続いて石原都知事が「震災時における自衛隊の役割と自衛隊への期待」の演題で講演した。石原知事は、周辺海洋プレートの特徴などから日本では地震予知が難しいことに触れ、新たな災害対処における法整備の重要性や、「ビッグレスキュー」など自衛隊と連携した都の災害対処訓練の実施状況、防災図上演習で感じた首長としての状況判断の難しさなどを説明、「日本も変な国になってしまったが、いざピンチのときは皆さんの力が頼りだということに気づくはず。国を一身に背負って頑張っている皆さんは自信を持って活動していただきたい」と、自衛隊への期待を述べた。
続いて日本赤十字社の近衞忠●(●は火へんに軍)社長が「紛争・災害・赤十字」の演題で日本赤十字社設立の経緯、国際法と赤十字、災害発生時の赤十字の他機関との連携概要などを説明した。
午後はシンポジウムが開かれ、陸幕衛生部の千先康二部長を座長に、厚労省の浅沼一成健康危機管理対策室長、都庁の中村晶晴危機管理監、日赤の田中豊救護・福祉部長、日医大付属病院の山本保博高度救命救急センター部長、(株)ローソンの浅野学取締役、陸幕衛生部の上部泰秀企画室長がそれぞれの立場から統一テーマについて意見を述べ、討議した。
6日は三宿地区の衛生学校などで第53回防衛衛生学会が開かれ、会員約1000人が参加。基礎医学、臨床医学、看護、歯学、部隊医学、衛生資材の各部門で研究発表が行われた。